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2011.05.05 (Thu)

エーゲルSS『さくら』

おはようございます。
気づいたらGWに入っていました…月日が流れるの早すぎる…。
更新空いている間にWLのサークルも確定しましたね!
どうやらサークル参加できるみたいなのでこれから準備していきたいと思いますー今からめちゃあ!くちゃあ!楽しみで大阪のガイドマップ買ったりしてます(*´Д`*)

今回の更新はむろさんリクエストのエーゲルです。
トゥルーデのことをかわいいと思うエーリカ…です。短め。ちなみに途中で挿入してある桜の写真は先月に京都に行った時に撮ってきたものです。


続きからどうぞっ!
【More・・・】




花びらがふわり、と舞う季節がやってきた。
基地の脇に並ぶ扶桑の花が淡いピンクでもって咲き誇っていたのはつい一週間前のこと。

「今年はなかなか暖かくならなかったから桜も遅くなったみたいですね」

とは、宮藤の談。
ふぅん、と返しては見たけれど、サクラ、という花を見たのは初めてで、その美しさに柄にもなく見とれてしまっていた。
それは同じく桜を初めて見たというトゥルーデもだったらしく、何度も桜の樹に足を運んでいるのを私は知っている。

―なんだよ、私も誘ってくれればいいのに―

そう、思うけれど、口には出さない。
言ってしまうと負けな気がして。

何に負けるかって?
それはそうだなぁ、恋心とでもしておこうか。


***


だからそれは偶然だったのだ。
トゥルーデはいつものように休憩時間に桜を見に行き、私もまた、サクラを見に来た、そして、場所がかぶってしまった、それだけのこと。
カメラを持っていたから、見納めに桜の写真でも撮りに来たのだろう。

サクラをただ見上げるトゥルーデの背中から立ち上るは哀愁か寂寥か。
一人でいたいのかもしれないと私は踵を返して基地へ戻ろうとしたけれど、
「ハルトマン、いたのか」
の言葉にびくり、と肩を震わせた。
そうして振り向かずにいたのをいぶかしんだのか、トゥルーデが再び声をかけてくる。

「……ハルトマン?」

どうしたんだ、と言外に聞こえる声だ。
聞きようによっては「サクラを見ないのか?」とも聞こえる。
こっちが気を使って退散しようとしているのに気が利かない奴だ。と思うと同時ににやにやと笑ってしまっている自分がいた。

―いいや、呼び止めたってことは一緒に見ていいってことでしょ―

トゥルーデの言葉を都合のいいように解釈すると、くるり、と振り返った。

「お邪魔じゃないですか?」

あえて茶化すような言葉を選ぶけれど、この堅物はそんな言動の裏なんて考えないのだろう。
少し面食らった顔をした後で「邪魔なわけないだろ」拗ねたような声で答えてくれた。


***



私たちは無言だった。
ただただ、舞い散る桜の花びらを見ていた。
その沈黙は決して気まずいものではなくて、むしろ、心地いいくらいで。
耳を澄ませると花びらが散る音さえ聞こえてきそうだった。

はらり、はらり。

潔く散るものもあれば、まだ木にしがみついているものもある。
じい、と見つめていると、その沈黙を大好きな声が切り裂いた。

「ハルトマン」
「……なぁに?」
「……きれいだな」

それきり黙ってしまったトゥルーデの横顔を見つめる。
きれいだな、それ以外の言葉は見つからなかったのだろう、その不器用さに、くすり、と笑う。

「……そうだね」

相槌を打つ、そしてまた沈黙が訪れる。その沈黙を破ったのもまた落ち着いたトゥルーデの声だった。

「なぁ、ハルトマン。写真を撮らせてくれないか」
「撮ればいいじゃん」
「違う、桜はもう撮った」
「やだよ、クリスに送るんならトゥルーデがうつりなよ、私が撮ってあげるから」
「それは、その」

トゥルーデは恥ずかしそうに顔を俯かせた。
改めて撮る写真はあまり得意でないことを私は知っている。

「クリスだって、お姉ちゃんの元気な姿を見たいに決まってるだろー」
「あ、こら、ハルトマン」
「ほらほら、早く」

そう言って私は強引にトゥルーデが持っていたカメラを奪うと、桜の木の下へとその背中を押した。

「はい、撮るよー」

カメラを手に、少し距離を空けてからそれを構える。
ファインダーの中のトゥルーデははにかんでいて、そのかわいさにどきり、とした。
まっすぐに向けられる視線はクリスへのものだけれど、今は私だけが独占している。
ああ、クリスはずるいなって、自分でも知らなかった独占欲がむくりと頭を持ち上げる。
その思いに占拠される前に、私はかろうじてシャッターを切った。

トゥルーデはいつも、こんな世界を見ているのか。
まっすぐ、向けられる視線を独占する。なかなかに贅沢だ、トゥルーデのくせに。
そっとカメラを下げる。ちょっと落ち着こう。カメラって心臓に悪かったんだな。
トゥルーデは私の行動をいぶかしんだのか、私のところへ駆け寄ってきた。

「どうか、したか? 私、何か変な顔をしていたか?」

そう問いかけてくるトゥルーデの頭の上には桜の花びらが乗っかっていた。
トゥルーデの肩越しに桜を見てみれば、降ってきそうな桜の花。

277600.jpg

そういえばあの桜は枝垂れ桜っていう名前だって宮藤から聞いたな。
あれがトゥルーデの髪の毛にも降ってきちゃったってわけだ。

「トゥルーデ、桜の花びらが髪の毛についてる」
「え、どこらへんだ?」

あわてて髪の毛を手で払おうとするので
「取ってあげる」
と、私はトゥルーデの髪の毛に触れた。
「わわ、ハルトマン」

照れくさいのか、顔を赤らめたその顔に、あ、かわいい、なんて。
そう思ったら私まで赤くなってきてしまって。

「ほら、取れた」

ぶっきらぼうにそういうと、私はぷいとそっぽを向いてしまった。

「どうしたんだ、ハルトマン」

せっかくそっぽを向いたのに顔をのぞきこんできた奴は、
「顔が赤いぞ、熱でもあるのか」
そんな言葉を発したので、私はカメラをつき返して距離を取った。

「お、おい、ハルトマン」

うるさいうるさい、朴念仁。
絶対に絶対に言ってなんかやらないんだ、少なくとも私からは。
今感じた、私の気持ちを。

ああ、やっぱり、大好きだよって。

(fin.)


というわけでエーゲルでした!
むろさん、誕生日おめでとうございました!
遅くなっちゃってすみません!










拍手返信です。

まさきさん
頑張れありがとうございます!
エイラーニャはお互い好きなんだけど踏み込めなくてもやもやしてそうだなーなんて思いながら書きました!
エイラーニャ×トゥルーデですか、エイラーニャが鉄壁すぎて(崩す必要は無いのですがw)なかなか書きにくいものはありますね…w
たこ焼きはソースをマヨネーズをかけるものだと認識していたのですが、何もつけずに食べるっていう選択肢もあるのですねー!会津屋さんに行けたらやってみますー。

コメントありがとうございました!
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