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2010.06.19 (Sat)

Angel Beats SS『Answer Song』/拍手返信

こんばんは!
明日はついにみんできですね!
会場でストウィチ2期の1話も放送されるということで今から楽しみです(*´Д`*)
その放送の前にできれば仕上げたいSSがあったんですが、もう今からじゃ…と思いつつ、朝早起きする方なので明日起きることができたらそのときに考えようかなと思いつつ……。


今回はAngel Beatsより、ひさ子×ユイのSSです。
「これ、ひさユイか……?」って思っちゃうくらい、ユイが出て来ませんが、こんな関係だったらいいなって妄想を詰め込んでみました。
早いところでは今夜が12話放送でこういう話もやるかもなので先んじて…!
続きからどうぞ!(拍手返信は文末になります)
【More・・・】



岩沢が消えた。
その日から、私の世界は半分無くなったようなものだった。
ガルデモとしての活動もストップ、何も希望を見出せないまま、この世界で生きていくんだ、そこまでの絶望に襲われたこともあった。
だけど、そこに岩沢に代わるボーカル、がゆりにより用意された。

ユイ。

決して素質が悪いわけではない。
むしろ、才能にあふれている。
岩沢が努力の人であったなら、ユイは才能の人だった。
それゆえに危なっかしいところもあったが、新しいガルデモの出発だ、と……素直に意気込めるはずもなかった。

練習のとき、センターに入るユイの後姿を見つめていると、言いようもない気持ちに襲われる時がある。


―違う、その位置は……岩沢のものだ

―岩沢の音はこんなんじゃなかった!

―ガルデモの曲は、こんなもんじゃなかった!


そんな気持ちばかりがあふれてきて、自分で自分が嫌になって練習をストップさせることもあった。

だけど、私はわかっていなかったんだ。
この世界がどういう世界かってこと。
死んでも生き返るということはさておき、「いついなくなるか分からない世界」だってことは現実と変わらないんだって、岩沢のことで分かっていたはずなのに。


***


入江と関根がそれぞれに驚いた表情を浮かべている。
その驚きは、この練習場所にやってきた人物がもたらした話によるものだった。

「今、なんて言った……」

分かっていたはずなのに。
分かっていた、はずなのに。
私は、また、置いていかれてしまったようだ。

「……ユイは消えたよ、未練を果たして、な」

私が動揺すると思っていなかったのか、音無は気まずそうに目線をそらした。

―なんだよ、なんだよ……岩沢も、ユイも……なんで置いていっちゃうんだよ……―

私が俯いたままだったからだろう。
音無は気まずそうに私たちの練習場所を後にした。
入江と関根もしばらく私に声をかけにくそうにしていたが、入江が関根を促すとそっと教室を後にした。

岩沢もユイも勝手に満足していっちゃうんだもんな、ひどい。
でも一番許せないのは……ユイの音を最後まで認めなかった私自身、か。

夕暮れの中で呆然と立ち尽くす。
あぁ、そういえばあの日も岩沢は夕焼けに溶けるかのようだったな、なんて関係ないことを思った。


***


そこに足が向いたのは完全に無意識だった。
私はひとしきり夕暮れの中に立ち尽くした後、その足で女子寮へ向かった。
女子寮には私の部屋もある。だから学校の後に向かうのはごく自然な流れではあるが、私が今立っているのは自分の部屋の前ではなかった。

ドアにかかった女の子らしいかわいらしい表札が示す名前は「ユイ」。
私は、意を決して中に入った。
ドアは無用心にも鍵がかけられていなかった。

するり、入り込み、電気をつけると、部屋の中のものの多さに閉口した。
サッカーボールに野球のボール、剣道の竹刀に、柔道着……スポーツ関係のものだけではない。
スケッチブックも本棚に置かれていた。

生前のユイの話を音無から聞いていたのでその雑多で関係性のなさそうな取り合わせにも合点がいく。
そして、部屋をぐるりと見回した後、私は目的のものに近づいた。
本当はこの部屋に入る前から存在に気づいていた、だって、このギターだけが周りに何も置かれていない状態で置かれていたから。
それはユイがこれだけあるものの中で毎日触っていたという証拠でもあった。

そっとギターに触れると、そのネックの細さに小柄なユイの姿が思い出される。

―これを弾くやつはもう、いないんだな……―

私の部屋に立てかけてある岩沢のギターのように。
そう思うとぐん、と気持ちが沈む思いだった。
ふと、ギターの脇に紙が重なっているのに気づき、それを摘み上げた。

見てみると、そこにはおたまじゃくしの羅列……ユイが作った歌だった。
題名は……。

「Answer Song……」

そして、歌詞を目で追って、ぎゅう、と胸が締め付けられる思いがする。

「メンバーを信じているよ」
「今も聴こえるこの歌声」
そして……「そこまであたしには歌えないよ」。

あぁ、これは……この歌詞は、

―岩沢さんのようには歌えないけれど、私はメンバーを信じて頑張ります―

ユイが精一杯頑張ろうと決意した曲だ。
私が岩沢と比べてしまっている間、見かけによらず敏感なユイはそれを察してしまっていたのかもしれない。

そして、最後の一節に、思わずぽたり、涙がこぼれて譜面を濡らした。

いつか一緒に歌ってみたいな、その日を楽しみにしてる。

確かに、見たかった。岩沢と、ユイが合わさったらどんな音になるんだろう。
そう思うほどに、私は岩沢だけじゃなく、ユイの音も好きだったんだ。
もっと早くこの歌を知っていたら、ユイの気持ちをわかってあげられてたら。
そうしたら、最後までユイの音を受け入れられないなんてこと、なかったのに。

どれだけ辛かっただろう。
ごめん、ごめんね、ユイ……。

あとからあとから流れ出る涙に、自分はこんなに泣き虫だっただろうかと思った。


***


今日は作戦の日だ。
ゆりから指示を受けて、私たちはライブ直前を迎えていた。
私と、入江と、関根。
3人しかいなくなってしまったガルデモでも、待ってくれてる人がいる。
私はステージの奥までいくと、2本のギターを立てかけた。

「特等席だぜ」

岩沢のようにはいかないけれど、少しきざを装って泣きそうな自分を奮い立たせる。
そんな私に対して、入江も関根も何も言わない。
ただ、入江が率先して行きましょう、と言った拍子に関根が自らの頬を叩いて気合を入れたのが印象的だった。

今日は新曲の披露の日だ。
ユイが最後に残してくれたあの、歌。
最後のメロの部分の歌詞が未完だったので、私はそこに自分で歌詞を入れた。


Answer Songの楽譜を見つけたとき、私は決意した。
岩沢とユイに恥じないガルデモの音をたくさんの人に……岩沢とユイに届くくらいに響かせること。
その時、自分がどうなるかはわからない。でも、それでもいい。
きっと、2人もそうだっただろうから。

演奏が始まる。
観客の反応はいいようだ。

ユイが私に憑依しているかのように、言葉に熱がこもる。
岩沢に見られているかのように、ギターを持つ腕に力がこもる。

―ねぇ、聞こえてるかな岩沢……あんたの作ったガルデモの音だよ。
ユイ……ごめんね、あんたはあんたなりに伝えたいことを音にしたのに―

心の中で詫びながら、ギターを奏でる。
みるみる視界を覆う水滴に観客がぼやけて見えた。

―……ごめん、ありがとう。岩沢、ユイ……今度会えたら……また一緒に……―


うん、歌うよ。
空高く。


届け、岩沢に、ユイに、みんなに。
私の作った部分のその歌詞を歌い上げて、そこで私の意識はホワイトアウトした。

(fin.)



ひさ子、次の話で成仏するんじゃないかななんて思いつつ……あと2話しかない中でこういう展開はなさそうですが、こんなひさ子が見てみたい…なんて。
ユイがいなくなった今、誰がボーカルやるかってやっぱりひさ子なのかなと思いつつ……。
感想ありましたらお願いします!拍手だけでもすごく励みになっています、押してくださっている方に感謝感謝です><!







壱さん>
その節ではどうもお世話になりました!!
しぶでもツイッターでもよろしくお願いします!
レポは自分で書いておきながら読み返したときに「あ、そういうこともあったなぁ」と思い返せるので書いていて楽しいですw
ライブ、ほんとよかったですよね…私的にAlchemyのアドリブが…いや、一番の宝物も捨てがたい…などと、どれを一番といえないくらい、全部楽しんじゃいました!

岩ひさ小説ににらにらありがとうございます!!
もっと他の岩ひさ(本編に沿った2人だけじゃなくて、普段の2人とか…)も考えているのでちょっとずつ出して行きたいなと思いつつ…!

コメントありがとうございました!!
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