2010.03.28 (Sun)

イベント告知/律澪SS『翼をください』

急な話ですが、来る4月4日のけいおんオンリー「うんたん♪うんたん♪2」にサークル参加することになりました!
小見雲さんのサークル「ふるふら」さん(たぶん…確認中です(こら))に既刊を委託します!
既刊情報はこちらをご覧ください。

急に決まったもので、新刊はありません、だから…けいおんスペースにいながら、ストウィチ本とネギま本を売ります(爆)、申し訳ありません。。
でもすぐ近くがストライクゾーンのスペースだと聞いて嬉しかったりw

※ちなみに4月25日の「わたしにできること」では新刊でます、素敵お姉ちゃん表紙が目印です。
詳しい情報はもう少ししたら公式サイト立ち上げますのでそちらで!


さて、今日の更新はしばらく前に書いたけいおんのSS。けいおんのSSは久しぶりです。
ある方の誕生日祝いに書かせていただきました。相変わらず、律澪…w
今まで子供の時の話ばかりでしたが、今回はちゃんと高校生ですよ(日本語おかしい)!
だかだかだーっと書いたので唐突な話の展開ですが気にしない!
4月からの二期の放送が今から待ちきれないです^p^
続きからどうぞ!
【More・・・】




『翼をください』


その日、音楽室には澪と私だけしかいなかった。
飲み物を買ってくる、と言って出ていった唯たちは10分も経つというのに戻ってこない。
大方、和のいる生徒会室や教室に寄り道しているのだろう。
仕方がないなー、なんていつもは言われる立場なのに一人ごちるも、ツッコミの声は澪からはあがらない。
いつも控えめな性格のせいでわかりにくいけど、今日の澪は一層、控えめだ。端的な言い方をすれば…元気がない。

元気を出させようと持ち前のネタを披露するも、なかなか笑ってくれなかったので、それは諦めてぼんやりと教室に目線を巡らせたり、ドラムをたた、と叩いてみたりした。


夕日が差す教室は光陰がくっきりと映し出されていて、センチメンタルな気持ちになるなぁ。
幼い頃はそんな夕日に向かって、一人歌を口ずさんだものだ。
そう、そのとき歌った曲は今、練習している曲でもあった。


……翼をください。


小学校の音楽の授業で習って、曲の雰囲気に惹かれて何度も歌った。
みんなでも歌ったけれど、一人、夕日の中で歌うことも多かった。

すごく大好きな曲だったから歌詞もしっかりと覚えたけれど、小さい私にはわからないフレーズが1つあった。
ちょうど、今回、私が担当する部分だ。


「いまとみとかめいよならばいらないけどつばさがほしい」


ドラム用のイスに座ったまま、口ずさんでみる。

「最初の方が呪文みたいに聞こえたんだよな」

とこぼすと澪は落としていた目線を私に向けた。

小さい頃の私に分かるのは「いらないけど翼がほしい」のところだけで、「じゃあなんでいらないのに翼をくださいなんて言うんだろう?」と首を傾げたものだったよ。おかしな話だろー?

……笑いながら言うと、澪はドラムに近づき、私を真っ直ぐに見た。
漂う空気の違和感にえ、何、なんかまずいこと言った?と、びくり、と体の前に手を構える。
澪が言葉を発する前に、
「よくわからないけど、ごめんなさい!?」
怒られるのかと思って先に謝るも、澪は沈黙の後、呟いた。

「おかしくない」

それだけ言うと澪はただ私の目を見つめる。何を意図しているのかわからないその目は……据わってる、据わってるぞ、澪……。
熱に浮かされたような顔をした澪にどうしたらいいかわからず、次の言葉を待つ。

「でも私だったら翼はいらない。それなら律が欲しい」
「は!?」

どうした、どうしたんだ、澪……?
澪は、続ける。

「律がいれば翼がなくてもいろんなところに連れて行ってくれるから」
「え、ちょ、ちょっと、本当にどうした?」

突発的な行動に心配になって構えていた腕を解き、澪に近づいて顔をのぞき込んだ。
真っ赤。

「律ちゃんをください……」

それだけ言うと、澪は私に抱きついて…否、倒れ込んできた。
ずるり、力なく私に身を預けている姿に危機感を覚えて額に手をやると、すごい熱だった。
さっきまでの突飛な言動は……熱のせい? いや、それよりも。

「澪! 澪!! ど、どうしよう!?」

澪を抱えながらうろたえているとキィ、と音楽室の扉が開いた。

「ただいま……ってあれ!?」

唯の間の抜けた声が聞こえたのでそちらを見ると、音楽室の入り口に唯と、紬、梓が立っていた。
私達を見ておろおろとしている梓に、お邪魔だったかしら、、と去ろうとしながらちゃっかり見ている紬。

「澪ちゃんと律ちゃんはやっぱりそういう関係だったのね……」
「ちがっ。これは違うんだ」
「ひゅーひゅー! ……ん? ムギちゃん、どんな関係? 何が違うの?」
「わからんとはやしてたんかい!! いいから、澪が熱があって大変なんだ、助けてくれ」
「澪先輩!?」

梓が駆け寄って澪の額に手を当てる。

「すごい熱……練習のときからいつもと違うとは思ってましたけど……。とにかく保健室へ行きましょう」

しっかり者担当の澪が倒れている今、残るしっかり担当は1人だけだ。
私達はその後輩に引きずられるようにして音楽室を後にした。



***



私達も残る、という唯たちには、私が残るから良いよ、と言って帰ってもらった。
保健室に先生はいなくて、澪をベッドに横にさせると、私は備え付けのパイプ椅子に腰掛けた。
職員室に残っていたさわちゃんには連絡をしたからもう少ししたら澪のお母さんが迎えに来るだろう。
澪は静かに寝息を立てている。
先ほどよりも頬に赤みがないことと、寝息が苦しくなさそうなことを確認して、ほっと息をつく。

「あの時と、逆の立場だな」

自分が風邪を引いて寝込んでいたときを思い出す。
あの時、澪は私が寝るまでそばにいてくれた。
思い出して、パイプ椅子から腰をあげるとベッドに腰掛けた。
布団から出ている澪の左手をそっと握る。


この左手は、魔法の左手だ。
この左手が奏でるベースの音は、ベースという都合上、目立たないけれど、縁の下の力持ちとして存在感を見せる。
それはまるで澪みたいだった。
放課後ティータイムに欠かせない音。
唯と梓のギターも、ムギのキーボードも、どの音がかけても、放課後ティータイムにはなり得なかった。

だから、感謝している。
最初にメンバーに加わってくれたのは澪だから。

「今、富とか名誉ならば、いらないけど」

澪が欲しいよ、なんて歌ったら澪は私のことをはたくだろうか。
翼が欲しい、その部分を省いて、澪のパートを歌う。

「子供の時夢見たこと、今も同じ夢に見ている」

子供のとき、夢見たこと。
それは、澪を澪ちゃん、ではなく澪、と呼ぶところから始まった。
ずっとずっと、澪と一緒に笑っていられたらいい。
ずっと、なんて無理だとしても……いつかそれぞれが自分の道を選んで、道が分かれてしまうとしても……せめてそれまでは。

(fin.)

小さいとき、翼をください、を事あるごとに口ずさんでたなーなんて思い出しながら書いてみましたw
結局、子供のころがベースになってしまた/(^o^)\

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拍手返信です!
>忘れていました・・汗  の方
あ、トゥルーデの誕生日を、ですかw?
3月って誕生日のキャラ多いですし、世間的に繁忙期でもありますから忘れちゃうのも仕方ないかと…!
私も気付いたら20日でびっくりしました…(汗)!
来年リベンジ!ですね…!

コメントありがとうございました!
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22:47  |  その他SS  |  トラックバック(0)

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