--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告

2009.11.07 (Sat)

【咲】ももかじゅSS 『I found you』

唐突に咲よりももかじゅSS!
ネタはもとより温めていたのですが、今更ながらこの二人でネタが思い浮かぶと思わなかったな…w

咲は設定資料集というか、そういうファンブック的なものが発売延期してしまったので設定がわからないままいろんなものをねつ造してみましたw
そういうのに寛容な方は続きからどうぞw
拍手返信は文末になります!
【More・・・】






少し前のことだった。
部活が終わり、夕焼けの中、窓の外を何んともなしに眺め佇む桃の背中を見て、ステルス状態じゃないはずなのにその輪郭がぼやけて見えた気がして、私は目をこすった。
存在が希薄だから、誰にも見つけられませんよ、そんな言葉を諦めたように発したその姿を、私だけは見失わないと思っていたのに。
悔しかった。
確かに、ここにいるのに。
そこにお前がいることを、私は確かに知っていて、感じていて、暖かいと感じているのに。
かけがえのないその存在をこれからは絶対に見逃してなるものか、そんな思いから帰ろう、声をかけた私を振り返った桃の顔は夕陽で輝いて見えた。



『I found you』




いつも通り、部室に蒲原や桃、睦月、香織そして私が集まった。
遠く、運動部のボールを打つ音や、演劇部や合唱部の声が聞こえる。
いつも通りの、部活の時間。

だけどその日は特別な日で、少しいつもと空気が違って感じられた。
そう、今日は私と蒲原、二人の引退試合だった。
対外的なものではなく、部内的な、後輩たちがどこまでできるようになったかを去りゆく私たちが受け止める、そして最後に伝える、そんな、場。

「なんか引退だなんて実感がないなー」

沈黙を破り、いつも通りぽやん、とこぼす蒲原にそうだな、と同意する。

「ゆみちんと過ごした三年間はほんとあっという間で楽しかった」
「なんでそういうことを今言う。まだこれから対局があるというのに」
「わははー。見かけによらず涙もろいゆみちんがここで泣いたら絵になるかな、なんて思ってね」
「お前は私を何だと思っている……」
「わはは。あまりにもしっくり来るものだからゆみちんが部長だと思ってる人、結構いたみたいだよ」
「ははは」

笑うけどその笑顔の裏でこいつが努力していたことも知っている。
キャプテンのような形で私が前に出ることになったが、部室の使用許可や試合の申請など部長としての責務を笑いながらきちんとこなしていたことも。
こいつと、三年間過ごせてよかったとひしと思うのだ。

「さて……それじゃいっちょやってやりましょうかね」

蒲原がにやり、と挑戦的な目を睦月と桃へと向けた。
緊張に、睦月が表情を引き締める。

「父がやっと貸してくれました……これを」

睦月がおもむろに机の上に黒い箱を置き、丸めていたシートのようなものを広げた。
この部に属するものなら、それが開かれる前から中身は何か分かっている。
麻雀牌と、シート。

「貸してほしい、と言うのになかなか首を縦に振ってくれなくて困りました……。なんていうかその……『特別』な日なのですから、ネット対局では雰囲気が出ませんし」

敢えて「最後」という言葉を使わない睦月を好ましく思う。
まじめな睦月のことだ、きっとこの部をいいものにしてくれるに違いない。
傍らに立つ香織はまだ初心者ながらここ一番のところで強運を見せてくれる。
……きっと、良い部になるだろう。
惜しむらくは、それを近くで見ることができないこと。
去らねばならないこの身がひどく悔しかった。

引退してもきっとこの部室に来て打つことは可能だ。
だけどきっと、そこでは何かが変わってしまっているはずだった。
ここまで一言も言葉を発していない桃が少し気になったが、

「よし、やるぞ」

蒲原の言葉を重ねて宣言すると、対局が始まった。



***



最初はなごやかに行われていた対局も、終局間近になると自然と熱を持ったものになる。
卒業まではまだ時間がある。きっとこれからも部に顔を出せば対局をする機会もあるだろう。
だけど、部員として打つことができる最後の機会だと思うと、思いがこみ上げていた。

その思いの一方で、私は他にもう一つ、特別な思いを抱えてこの曲に臨んでいた。

……桃。

存在が希薄で、それゆえにかなりの強さをもっている大事な部員。
見失わずに対局を終えることはまだ一度もできていないまま、この日が来てしまった。
そして、今も。
南場に入り、桃のステルスが効き始める。
見えない。
桃は次々に蒲原や睦月から点を巻き上げる。
だけど。

「桃」
「……なんすか、先輩」

声を発することで桃の存在感が少し戻ってくる。

「なぜ、私からまくらない。点を取らない。取れる場面はあっただろう」
「……」

桃は押し黙った。
うつむいているその顔からはどんな気持ちも読み取れない。
少しだけわかるのは……躊躇。

「先輩……」

そう言ったきり先を続けようとしない桃に、

「手を抜くなよ、桃。それは私のお前への気持ちに対する…侮辱だ」
「……」

制し、言った私の言葉に桃は黙って、場へ目を移した。
黙ることでステルス色が強くなる。
私は悔しさに唇をかんだ。
特別な思い。決めたこと。それは。


-今度は私自身で、桃を見つける。見つけるんだ-


そう思って盤面に目を凝らすが、気づけばリーチをしていた桃が和了る、ということが多くなっていた。
そのカモは…先ほどと違って、私も例外ではない。


-本気を出せと言ったのは私だが……桃を敵に回すとこれほどまでに大変だとはな……-


自嘲気味に私は口元に笑いを浮かべた。
しかし、諦めていなかった。


オーラス、親は桃だった。
蒲原と睦月は桃の驚異に気づきながらも、何もできずにいる。
いつもの、パターン。


-嘘じゃないか。ここで桃を見つけられなかったら……私の気持ちは嘘じゃないか。嘘なんかじゃない。この気持ちは、未だ体験したことがないくらい、熱く身のうちにあるんだから!-


神経を目へ耳へ集中させる。
こと、控えめな桃のツモる音を聞き逃さないように。
すっ、白くて透き通るような桃の牌を切る手を見逃さないように。


―清澄の部長みたいなツモり方をしてくれたらいっそ、楽だったのにな……―


そんな冗談みたいな考えが浮かぶほどには心に余裕がある。
初めてお前を探そうとしたときとは少しずつ気持ちが変わっているのかもしれなかった。

麻雀要員として欲しい、のではなく、この気持ちは……。

「リーチ」
「……っ」

私の耳はついに小さな小さな宣誓を捉えた。
そして、その牌は。

「……悪いな…ロンだ」

静かに宣誓する。
点数は桃に遠く及ばない。勝つためにはもっと高い点で上がらなければならないのは分かっている。でも。
この和了りには、もっと大切な意味があった。
私と、桃にしかわからない意味が。


見つけた。
やっと……引退する前に、お前を本当に見つけることが、できた。

にこり、と笑みを向けた先には涙を湛えた桃がはっきりと、見えた。


(fin.)


というわけでかじゅももでした!
桃が容易に振り込んじゃったのは見つけられるわけがないってそんな気持ちが心の隅にあったからってことで…こ、ここはひとつ!
でも見つけたかじゅの愛に乾杯(めちゃくちゃw)!


ちなみに部内の引退の儀式のようなものは私のいた部活の風習だったりします。
対外的な引退試合が終わった後に、部内的にお別れ会みたいなのをやって、試合をして……。
いざ自分が送られる側になった時にはがーっと泣いてしまったりしたものです…。






アポロさん
お久しぶりです!
とある科学の超電磁砲、OPからとにかくやられますよね…!
原作をベースにしているみたいですが、アレンジもされていていいと思いますw原作も絵がきれいでお勧めですよー!
声優陣も豪華ですよね!
主役のさとりなさんはネギの声もやってますが、それぞれ違っていてそれもまた良しですよね(*´Д`*)
ネギといえばネギま!28巻ももうすぐ発売ですね…限定版の方では凛々しいさとりなさんの声が聞けてうはうはしてます(爆)

コメントありがとうございました!
スポンサーサイト
11:35  |  その他SS  |  トラックバック(0)

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://jetgogo.blog103.fc2.com/tb.php/366-8c8bc3a4

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。