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2009.08.23 (Sun)

【咲】部長×キャプテン『for three years』

今日2個目の記事です。
1個目の今後のイベント参加のことも見て頂けると嬉しいです><

記事ここから↓
最近、アニメの咲を一気見しました!
私は部長とキャプテンの絡みがすごく好きだなぁと思いました(*´Д`*)
そして、麻雀の知識はほとんどないままにSSを書き始めるという自殺行為…。
このSSには麻雀の描写が全くと言っていいほどありません(笑)。

ちなみに、SS書くの急いだのは早いところだと今夜アニメの21話が放送だからだったり…。
この2人って個人戦で対局しそうじゃないですか…w?

えっと、なんやかんや言いましたが、とりあえずSSは続きからです。
どうぞっ!
【More・・・】





『for three years』



今日は先週の団体戦に続いての個人戦の日。
同じ高校とはいえ、個人で参加するわけだからぶつかったときは容赦はしない、という約束をして、私たち清澄の5人はそれぞれの部屋へと向かった。


正直に言えば、咲や和とは少なくとも戦いたくないところだ、

なんて言ったらまこあたりは「部長が何をいうとるんじゃ」なんて檄を飛ばしそうだな。
そう思ってくすり、と笑いながら、自分の対局する部屋のドアを押し開けた。


そこには、綺麗な瞳の少女が立っていた。
突然現れた私に驚いたように目を見開くと、そのまま、左目だけを閉じる。
綺麗なのにもったいない。
とこれから戦うというのに場違いなことを思う。


「今日はよろしくお願いします」


先ほどの驚きは身を潜め、おっとりと言う風越のキャプテンの言葉に現実に戻され、私もいつもの飄々とした表情を浮かべる。


「ええ、よろしく」


そう言って、雀卓に裏返しに置かれた牌を1つ裏返す。


「北か」


あまり、好きではない席だ。
北枕、なんて言葉もあるくらいだし。
なんて言ったら和あたりは「また何か担いでいるんですか?」
なんて私を責めるかもしれないな。


北の席に座ると、向かいに風越のキャプテンが座った。
対面か……。
ただ目の前に座っているだけなのに、対面から立ち上る雰囲気に圧倒されそうになった。


―私らしくもない―


ふふ、と自嘲気味に笑って他の面子が揃うのを待つ。
きぃ、と扉が開かれ、選手が入ってくる。
こうして、戦いの火蓋は落とされた。



***



「……」

私は卓の上を黙って見ていた。
今、前半戦が終わり、全員が思い思いに席を立っていた。


―完全に読まれているな―


彼女―風越のキャプテンは、完全に私のリズムを読んでいる。
悪待ちをしているか、それを利用して相手の手を封じようとしているか、これは同じ清澄の中でもまこぐらいしか見切れないはずだった。

立ち上がり、ただ盤面を見ていたが、そこに視線を感じた。
そちらをゆっくりと見ると、風越のキャプテンが立っていた。

ちらり、記憶のどこかにひっかかるものがある。
以前もこんなことがあった。
いつのことだったか……。


「やはり、強いですね、上埜さん」


彼女は私のことを旧姓で呼んだ。


「……完全にあなたに抑えこまれているけどね。……『上埜』だったことを知っているということは、あなた、中学のときにどこかで会ったのかしら」

彼女は、ふふ、と少しさびしそうな笑顔をしてみせた。
どうしてそんな顔をするのか……胸が締め付けられた。


「そうです。以前、1度だけ戦ったことがあるんですよ」


ちらり、また記憶に光が差す。
そうだ、この子と戦った記憶はないけれど、あの時、彼女は盤面を見て驚愕に目を見開いていた。
今は閉じている右目を。
とても…とてもきれいだったことを覚えている。


「そっか……」
「今度は、負けませんよ」


彼女は微笑み、右目をゆっくりと開けた。
綺麗なだけでなく、おっとりとした顔に似合わない、戦うものの瞳に背筋に冷たいものが走った。

「……」

そして、沈黙の中、後半戦が始まった。



***



後半戦はいよいよもって彼女の独壇場だった。
徐々に追い込まれるような息苦しい感じはせず、周りを巻き込み、それぞれに見せ場があったように思える。
気づけば、彼女がすべてのペースを作っていたのだ。
卓上から顔をあげ、彼女の方を向いた。

「ふう……完敗よ」
「……ありがとうございます」

そう言って私は手を差し出した。
風越のキャプテンは対局していたときの静かな闘志を潜めて、静かに私の手を握り返した。

「こんなに強いのに、覚えてなかったなんて……。私もどうかしてるわ」
「仕方ないですよ、あの時はあなたが強すぎて、手も足も出ませんでしたから」

彼女はさもおかしそうにくすくすと笑った。

「風越の……」
「福路。福路美穂子といいます。良かったらそう呼んでください」
「そっか、福路さん。じゃぁ、私のことは……上埜のままでいいわ」
「……いいんですか? 改姓ということは……」
「いいのよ、今ではその苗字で呼ぶ人もいないわ。だけど……私自身が上埜だったことを思い出させてくれる人が1人でもいたらそれには意味があると思うから」
「……わかりました」
「今日は本当に楽しかったわ、福路さん」
「ええ、私も。私は……あなたに勝つために麻雀を続けてきたのですから」
「……え」

私は静かに目を開く彼女を見つめた。
目を見開くと、まるで全ての流れが分かっているかのような麻雀をみせる彼女。
それは麻雀だけでなく、日常生活でもそうなのだろうか。
私の心も、今、見透かされているのだろうか。
部活の最上級生となったのに、みっともなく心を開ききってしまっている今の私だ。
だから彼女はその目を使わなくても見えているのかもしれなかった。


「私は」


その言葉に現実に戻される。


「私は、あなたに勝つためにここまで来ました。中学のときにあなたに追い詰められたこと、負けたこと、今でも忘れていません」
「……」


私は福路さんの次の言葉を待った。


「もちろん、今まで何度も負けを経験しました。それぞれに悔しかった。
でも、あなたとの対局は中でも1番心に残ったんです」
「心に残った?」
「魅せられた、と言っても良いかもしれません」


魅せられた……?
私の麻雀は咲のような牌に愛されたような異常な引きもなければ、
和のような緻密な計算の上の確かな勝利もない。

そんな私の麻雀に魅せられた?


「あなたの、あえて待ちを狭めたりする、あえてつらい道を選ぼうとする、その麻雀は、私にはできないことだった。だから……すごく輝いて見えました」
「……」
「また会った時は、楽しく麻雀をして、今度こそ勝とう、そう思って、そのときの配譜を暗記するまで見ました。後輩たちに時間を作るためにしていた雑用のときも、私は頭の中であなたと打っていた。
私の3年間は、あなたのためにありました」


おっとりとした表情を浮かべるこの人物の中にこんなにも闘志が詰まっているのか、と私はただ、驚くばかりだった。


「あなたと戦えて良かった、上埜さん」


そう言って、部屋を出て行こうとした福路さんの背中に声をかける。


「……ちょっと待って」


福路さんは私の言葉に振り返った。
歩み寄る。


「あなたの目、綺麗ね」
「……!」


福路さんは驚いたように目を見開いた。


「……初めて会ったときもそう言ってくれましたよね」
「……そうだっけ?」
「そうでした……ずっと、あなたに聞きたい事があったんです。あなたは、あのとき、こう言ったんです。青いサファイアは赤いルビーと同じ素材なのよって。どういう意味だったんですか?」
「……そんなこと言ったっけ? 忘れちゃったわ」


軽くおどけた私に、福路さんは微笑む。


「それでは、東京で会いましょう」


その言葉は、個人戦を勝ち抜いてみせる、という決意表明。
だから私も、応えなければならない。


「ええ、東京で」


それだけ言って、私は風越のキャプテンを見送る。

精神力が限界に来ていた。
自分の戦法がことごとく崩された。
けっこう、堪えるものだった。

卓に思わず手をついて身を支える。
息をつく。
風越のキャプテンは少し振り向こうとしたけど、すれ違って入ってきたまこに道を譲った。


「部長……」
「まこ……あなたなんでここに」
「トバされた人がおったけえ、対局が早くに終わってもうて、ずっと見てたんよ、部長の対局」
「はは……そっか、かっこ悪いところ、見せちゃったかな」


いつまでも手をついていたら心配されてしまう。
精神力で手を離し、前を向いた。
まこの横を通り過ぎて行こうとした瞬間、身が傾いだ。


「おっと」


まこが咄嗟に支えてくれる。


「あっはは、ほんと情けない」
「部長……」
「負けて、告白まがいのことを言われて、動揺して……それじゃぁ本当にただの女の子じゃない」
「……」


たくさんの感情が混ざり合って整理がつかない。
ただ、これだけは言えること。


―また、あなたと戦いたい。
そして、あなたが私のことを一方的に知っているのは少し不公平だから……あなたのことをもっと教えてくれると嬉しいかな―


それは、きっと近い未来のことだろう―


(fin.)


というわけで突発的に部長×キャプテンのSSでした。
部長…部長大好きです(*´Д`*)
キャプテンと絡むとほんとにおいしい。。

ちなみに…咲が大将戦の時に席を選ぶのに字牌?を使っていたので、これで席を決めるものなのかな…と判断してそれを盛り込んだんですが、これって通常なんでしょうかw





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