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2009.08.15 (Sat)

エイラーニャSS『月光花』

昨日、家の月下美人(リンク先はWikiです)が咲きました。
綺麗でした…(*´Д`*)
夜だけ、しか一夜しか咲かないこの花は我が家の名物となっています。

これを題材にして、ストウィチよりエイラーニャの組み合わせでSS書いてみました。
他にも書きたいものがあるのですが、とりあえず、これで!

エイラはシャーリーのことどう呼んでるっけ…とか、
「月光花」って「月下美人」のことなんだろうか…とか、
いろいろ悩みつつ^p^

拍手返信は文末になります><

続きからSSどうぞ!
【More・・・】




『月光花』



「なぁ、サーニャ。夜だけに咲く花があるって知ってるか?」

日が暮れ、夕闇が空を彩り始めた頃、いつものように夜間哨戒に出ようとしたサーニャに、私は声を声をかけた。

「そういう花があることは知っているけど、見たことはないわ」

サーニャの答えに私はそっか、と答えた。
サーニャはそのまま、ズボンをはき、服に袖を通すと、まだベッドに横になってごろごろしている私にいってくるね、と声をかけて私の部屋を後にした。



***



夜だけに咲く花。
その話を教えてくれたのはシャーリーだった。
自由時間、食堂で宮藤とリーネ、ルッキーニとその話を聞いた。
シャーリーの故郷・リベリオンの近く、メキシコがその花の原産地で、
夜だけに咲く花は非常に美しく、月の下で咲くことから「ゲッカビジン」と呼ばれているそうだ。

月下の、美しさ。
想像してみて、すぐにサーニャの顔が浮かんだ。
夜間飛行の際、2人で何度も雲の上へ出て、月夜を眺めたものだった。
その月光に照らされるサーニャの顔はそれは綺麗だった。

「すごくロマンチックですね……」
「ほんと…見てみたい……」
「うじゅー、、私もちょっとだけ。ちなみにそれは食べれるの?」

3人が見たそうにしているのを見て、シャーリーは少し困った顔をした。

「ルッキーニ、お願いだから花は食べないでくれ。
そうだなぁ、、ちょっと珍しい品種だから、ブリタニアで手に入るかどうかわからないけど……。ないか調べてみるよ」

シャーリーはそう言って頭をかくと、ルッキーニを連れてその場を後にした。


少し期待していた。
月下で咲く美しさに出会えるんじゃないかと。
でも、本当に出会えるとは思わなかったんだ。



***



次の週、みんなで夕食を食べていると、食堂のドアが勢いよく開いた。
息せき切って走りこんだその人物は、開けるや否や、声をあげた。

「なあ、みんな! 見つけたぞ!」

そう言ってばばん、と手に持っていた一抱えもある鉢植えを突き出してみせた。
食堂がしん、となる。

「えっと、それは?」

宮藤とリーネが恐る恐る尋ねる。

「サボテンだよね、私しってるー!」

はーい、先生!と言わんばかりにルッキーニが手を突き上げたのを見て、シャーリーはがっくりと肩を落とした。

私も、ルッキーニに同意せざるを得なかった。
だって、シャーリーの持ってきたそれは、どこをどうとっても背の高いサボテン、もしくは草、にしか見えなかったからだ。

「そうだよなー……私もこれ見たときはそう思ったさ……。
これが、みんなの見たがっていたゲッカビジン、だよ」
「え、これが!?」

芳佳にリーネ、ルッキーニが驚いた声をあげる。
そりゃそうだ。
月下の美人、そんな名前がついていながら、その実はサボテン、である。
少しがっかりした顔を浮かべていると、シャーリーの傍らに、ミーナ中佐が立った。
そういえば、夕食中だ。
騒がしくしてしまったし、怒られるだろうか、と身構えていると、ミーナ中佐は意外な一言を発した。

「シャーリーさん、これもしかして」

そう言ってつまんだのは、葉の先から垂れ下がっている白くて丸いもの。
…そう、それが気になってはいたけれど、葉から無理やりに生えてきたような形状に違和感しか感じなかった。

「ミーナ中佐、いいとこに気づいた!
そう、これがゲッカビジンの蕾。今日明日中にも咲くかもしれない」
「え、ほんとですか!」

宮藤とリーネは嬉しそうに顔を見合わせた。
今日、月下の花に会うことができるかもしれない。
それは嬉しい話だったけど、ひとつ残念だったのは、サーニャは今日、夜間哨戒でタイミングがずれると一緒に見ることができないかもしれないということだった。



***



「早く咲かないかな」
「慌てるなって、宮藤」

広間に集まって、花を囲む。
朴念仁の大尉殿まで来るんだ、この花にみんながどれだけ興味があるかが分かる。

蕾はいまだ垂れ下がったままだ。
うなだれているようにも見える蕾は、本当にここから花が咲くのだろうかという不安さえ抱かせる。

次第に言葉数が少なくなり、ルッキーニがあくびをする気配がした。
夜、10時。
お子様は寝る時間かもしれない。
そろそろルッキーニが限界なんじゃないかと思い始めたこと、それは起きた。

花が次第に頭をもたげ始めたのだ。
徐々に、徐々に頭をあげ、花がほころび始める。
ゆっくりとした動きに、先ほどまでとは種を別にする沈黙が広間をつつむ。
沈黙だけではない。
花から発せられる強い匂い、だけどやわらかくて優しい香りも広間を包み込んだ。

花が開ききったところで、やっと言葉を思い出したようにそれぞれに言葉を発した。

「綺麗だな」
「……うん」

シャーリーの問いかけにルッキーニが半分寝ているような状態で答えた。
シャーリーは苦笑いを浮かべると、それじゃ、と誰ともなく声をかけるとルッキーニを連れて広間を後にした。



「クリスにも、見せてやりたいな」

つぶやいたバルクホルン大尉の背中にハルトマン中尉が喝を入れる。

「写真を撮ってあげなさいな」

そういうミーナ中佐に頷くと、バルクホルン大尉はシャッターを切った。
サーニャが間に合わなかったら写真を焼き増してくれるように頼んでみよう。



それぞれに花を見て、それぞれに堪能するとみんなは広間を出て行った。
残ったのは私と、宮藤と、リーネ。
坂本少佐があまり無理はしないように、と毛布を持ってきてくれたので
それぞれにくるまっている。
うつらうつらとし始めた芳佳とリーネを見遣る。

「宮藤、リーネ、あんまり無理スンナ」
「でも……。私もサーニャちゃんとも一緒に見たいです」

こいつのこういうことを平気で言ってしまうところに最初は嫉妬したりもしたものだ。
でも、今は違う。
こいつの優しいところを認めてる。
でも。

「明日は2人とも任務ダロ。サーニャのことは私が待つからキニスンナ」
「でも……」
「その気持ちだけでサーニャは嬉しいんじゃないカナ」
「芳佳ちゃん、エイラさんもこう言ってるし、そろそろあがろう?」
「リーネちゃん……。うん、わかった」

芳佳はリーネに後押しされる形で立ち上がると、一緒に広間を去っていった。
去り際にちらり、と意味ありげな視線を送ってきたリーネが気になったけど、そこは気にしてはいけないことかもしれない。
きっと、お互いにとってよかったんだろう。うん。



***



いつの間にか、眠ってしまっていたらしい。
いつものどさり、という音に目を覚ますと、私にもたれかかるようにして、サーニャが座っていた。
この音で目を覚ますのが習慣になってしまったわけだけど、今日は私の部屋ではない。

サーニャが寝ぼけて向かう場所は私の部屋のはずなのに……何でここに?
もしかして、私のところ、に寝ぼけてきているんだろうか……。
そんな夢みたいな考えをいや、勘違いだ、と頭を振って飛ばす。

そっと、自分がかぶっていた毛布の半分をサーニャの肩にかけた。
寝顔にくすり、と笑う。

ああ、サーニャは柔らかいな。
髪の毛も、肌も、触れ合っている肩のわずかな温もりから柔らかさと優しさを感じる。
って、私はヨコシマな目でサーニャを見てなんかないぞ、と
また頭を振って考えを飛ばす。


と、そこではたと気が付いた。
私が広間でサーニャを待っていたのは何のためだった?
そして、ばっと、窓の外を見てみると、少しずつ白んでいる空。
一夜しか咲かない花は大丈夫だろうか、と視線をめぐらすと、少し閉じ始めてはいるものの、まだその美しい花を咲かせていた。

「サーニャ、サーニャ。これを見てクレ」
「ん……」

重たそうな瞼をサーニャは開いて、ゲッカビジンを見た。
いとおしそうに、花を見つめる。

「きれい……」

そう、その喜ぶ顔を見たくてここで待っていたんだ。
見れてよかった、と満足感に浸っていると、花が閉じ始めた。
垂れ下がってもとの蕾のようになってしまった花を見つめる。
その綺麗な花も、優しい匂いも、きっと忘れないだろうな、なんて
私には珍しくひたっていると、サーニャは口を開いた。

「あのね、ゲッカビジンはきちんと手入れすれば、1度咲いた後にもう1度咲くことがあるんだって」
「そうなのか?」
「うん、ナイトウィッチとの交信で聞いたの。花の体力が回復したら2,3ヵ月後に咲くかもしれないって」
「そっか……それじゃぁ、今度は」
顔が熱くなってその先は言えなかった。
「うん、今度は咲くところから一緒に見よう。月明かりの下で咲く様を、私も見たいわ」

言えなかった先をやすやすと言われてしまい、また顔が熱くなる。
うん、とだけ頷くと、私は水を汲んできた。

また、咲いてくれヨナ。

そんな気持ちを込めて、私たちは月光花に水をあげた。


(fin.)



というわけでエイラーニャSSでした!
感想ありましたらお願いします><
あ、リーネが黒いのは仕様です\(^o^)/






拍手返信です(`・ω・´)

ふふふ、私も読みましたヨ の方

ハガレンおもしろかったですよね!
段々クライマックスに向かってる感じなので、終わっちゃうのか、と思うと残念ですが…。とりあえずランファンとリンがどうなるのか気になります^p^

コメントありがとうございました!
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08:25  |  SW SS  |  トラックバック(0)

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