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2009.06.14 (Sun)

【ストウィチ】芳坂SS『ハートのあじさい』

おおお、で、できました……ストウィチSS。
どうにも久しぶりなので若干奮わない気がしますががが…/(^o^)\
まさかの芳佳×坂本さんの話です。
…このCP、どうやって略すんでしょうか…わからないw

ちなみにシャッキーニも少しだけ登場します。
続きからどうぞー(`・ω・´)

【More・・・】




その日は出撃の予定のない、平和な朝だった。



『ハートのあじさい』



「おお、宮藤、今起きたのか?」

食堂で朝ごはんを食べていると、坂本さんが声をかけてきた。
訓練帰りだろうか、朝食を取るには少し遅く、私以外に食堂には誰にもいない。
いつもより訓練から帰ってくるのが遅い気がしたが、それほど丹念に訓練をしたということなんだろうと少しだけ感じた違和感を打ち消した。

「おはようございます、坂本さん。さっきまで料理をしていたんです」
「そうなのか」

坂本さんは手にしたお盆をテーブルの上に置き、私の前に腰を降ろした。

「今日の朝食当番は宮藤か」
「違いますよ、リーネちゃんです」
「なに?」

坂本さんは驚いたようにお盆に綺麗に並べられた焼き鮭と味噌汁をまじまじと見た。

「リーネちゃん、和食を勉強したいらしくて、今日は私が教えながらリーネちゃんがほとんど作ったんです、おいしいですよ……あ」

友達のことをまるで自分のことのように自慢してしまったことに気づいて少し恥ずかしくなって坂本さんの様子を窺ってみると、

「うん、うまい」

と極上の笑顔を浮かべていたので、まぁいいかと思い直すことにした。




「……なんというか、信じられないな」

唐突にご飯茶碗と箸を置いて私の背中越しに窓の外へと視線をやった坂本さん。

「どうしたんですか?」

いつものキリッとした坂本さんらしくない、感慨にふけるかのような視線にどうしたのだろうと疑問を抱く。

「いや…今、本当に戦争をしているのかな、と思うことはないか、宮藤」
「え」
「昔は、ネウロイとではなく人と人が繰り返し戦争をしていたんだ。
人と人と、だぞ。
つまりは今ここに集っているウィッチの中にも敵同士の国だったやつがいるんだ。
なのに、今はみんなで協力してネウロイという敵に立ち向かっている」
「……そうですね」
「こういう風に、料理を教えたりして、たくさんの思い出や絆を作っている」

少し笑いながら、坂本さんは切りきれずつながったままのたくあんを箸で持ち上げて見せた。
料理のうまいリーネちゃんでも、初めてのたくあんの触感に戸惑っていたから切りきれなかったんだろう。

「不思議なものだな、と思うんだ。同時に…ネウロイがいなくなったとき、私達はどうなるんだろう、ともな」
「……」

考えたこともなかった……もしかしたらまた起こるかもしれない人と人の争い。
私達の意志とは関係なしに、国という抗いがたい力で持って私達は戦わなければいけなくなるかもしれない?
…そんなの。

「そんなの、嫌です」
「そうだな、私もいやだ」

少し笑った後に坂本さんはうつむいた。

「でも、そうして人間が歴史を繰り返していることも事実なんだ」
「……」

暗くなった私の顔に気づくと、坂本さんは、はは、と笑った。

「すまないすまない。朝からこんな話をするつもりはなかったんだが、どうもいかんな、年かな」
「坂本さん、何かあったんですか?」
「……いや、ない。大丈夫だ」

明らかに何かを隠していることは分かったが、追及されたくないだろう気持ちを汲み取り、私は話題転換を図った。

「……坂本さん、私、前から聞いてみたいことがあったんです」
「なんだ」
「ストライカーユニットって…お父さんはどうしてあんなものを作ったんでしょう」
「……あんなもの……」
「あれは……結局のところ、兵器なんですよね?」
「……」
「戦争が嫌いです。これは初めて会ったときから変わらない気持ちです。
そして、その戦争を加速させる兵器が嫌です」
「……宮藤。それは少し違うぞ」

坂本さんは再び箸を置くと、今度はまっすぐに私の目を見た。

「確かに、兵器は戦争を加速させる。でも、宮藤博士の研究は決して、戦争のためのものではなかった」
「……」
「宮藤博士の研究は」

そう坂本さんが言いかけたときだった。


ばたんっ


食堂のドアが勢いよく開かれた音がして、そちらを向くと、シャーリーさんとルッキーニちゃんがこれまた勢いよく食堂へと入ってきた。

「よっしかー! 芳佳にお届けものだよー!」
「ほら、開けてみなって」

こちらの話の空気も何のその、な2人の勢いに押されて私はシャーリーさんから一抱えほどもある包みを受け取った。
差出人は、扶桑にいる、いとこのみっちゃんだ。

少し気が急いて包みを開けるのが乱暴になってしまったが気にせず中身を取り出すと、綺麗なアジサイが一輪、ボトルのようなものに入って咲いていた。

「うわぁ……」

ルッキーニちゃんが嘆息するのも分かる。
まるで今朝、つんできたばかりかのように瑞々しいそれは本当に。

「……きれい」
「そうだな」

坂本さんが同意する。そして言葉を続けた。

「このボトル……宮藤博士の発明だな」
「え?」

坂本さんは笑ってボトルの端に「M」と小さく書かれているのを指差した。

「お父さんの……」
「宮藤博士の研究はな、宮藤。兵器を作るためなんかじゃなかった。
宮藤理論、と呼ばれるストライカーユニットのための研究の他に魔力や、生命エネルギーを活性化させるための研究をしていたんだよ。
博士は博士なりに『その力を多くの人のために』役立てたんだ」
「……」
「この研究もそのひとつさ」

坂本さんの話では、このボトルは中に入れられたものの生命力を維持するものらしい。
だから扶桑から何日もの旅をしてきたあじさいがこんなにも元気なんだ。
坂本さんが返してくれたボトルの「M」の字がすごく誇らしく見えて、私は思わず、ボトルを抱きしめた。
状況が良く分かっていないシャーリーさんとルッキーニちゃんはかまわず、箱の中を物色しているようだ。

「芳佳ー! これ、芳佳の友達?」

ルッキーニちゃんが箱の中から取り出したのはみっちゃんがVサインをしている写真。
元気そうな姿と、扶桑の懐かしい風景に心が熱くなった。

「お、宮藤、そのあじさい、ハートマークに似ているな」
「え?」

胸に抱えたボトルを改めて見ると、あじさいは確かにハートのマークだった。

「本当だぁ」

なんだかおかしくて笑うと、シャーリーさんはにやりと笑って、言葉を続けた。

「Love&Peace、だな」
「……らぶあんどぴーす?」

聞きなれない単語に聞き返すと、シャーリーさんはさらに笑って、意味を教えてくれた。

「Love&Peace、愛と平和、ってことさ」
「……愛と平和」

まじまじと、写真とあじさいを見ると、さっきまでのもやもやはどこかへ消えたような気がした。

私にできること。
最初は何もできなかったけど、今は少しだけ強くなれた。
その強さは、誰かを傷つけるためのものではなくて。
誰かを守るためのものなんだと、
お父さんもまた、そういう気持ちで私達に戦う力を遺してくれたんだと、

坂本さんの方を向くと、
全部分かっているような顔をして、坂本さんは大きくうなずいてくれた。

(fin.)

坂本さんはこのとき、もうすぐ飛べなくなるかもしれない自分と、まだひよっ子なのに戦場に残る芳佳とを考えて珍しく悶々としてた…に、違いない…!
史実だとどうしてもこの時期は、とか考えてしまうとです。

…久しぶりにSSを書いたので所々おかしかったらすいません^p^

ちなみに、ハート型のあじさいを実際見つけたもので、それが元になっていたりしますw

F1001062.jpg

思わず写メっちゃいましたw



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