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2009.04.27 (Mon)

オクターヴSS『近くて遠い君よ』

いきなりSSを載せてみます(爆)。
オクターヴ、という漫画の最終回予想なSSです。
原作は友達、というか某さんに「切ない百合」だと教えてもらって読んだんですが、少しRな作品です(爆)。
だけど、このSSはRな内容ではないので…ご安心(?)を。

原作知らないけど切ない百合だったら読んでやるか!という方のために少しだけ原作の説明を…。

主人公・雪乃は昔、アイドルをやっていたが、売れず、そのままその事務所の事務員として勤め始める。
あまり楽しいとは言えない東京生活を過ごしている中、近所のコインランドリーで節子という女性に会い、少しずつお互いに惹かれていく。
でも、現実はそんなに甘くなく…。

…自分で書いたので自信がなかったりしますが、たぶんこんな感じ?
原作では雪乃に男性の影が…!的になってきています。

このSSではその男性に雪乃が完全に走ってしまった、という前提があります。
それでは、興味ある方は、続きからどうぞ!
【More・・・】




『近くて遠い君よ』



「……節子さんだぁ」
渋谷の大きな街角スクリーンいっぱいに節子さんが歌っている姿が映し出される。
手の届く場所にいたはずなのに、今はスクリーン越しでしか見ることができない。


-全ては私が選んだこと……-


振り切って行こうとしたら、それまで全然耳に入ってこなかった歌が飛び込んできた。


-遠い空にいる君よ、元気にしていますか?
私は今もあなたを待っている。
君への思いは今も変わらず、あの小さな部屋で交わした愛は今でも忘れない。
遠い空にいる君よ、泣いてはいませんか?
私はそれだけが心配です。
それだけが-

歌が、終わった。
新しい女の人か男の人かを意識した歌か、なんて疑う余地もなく。
どうしようもないくらいの確信が私の中にあった。


彼女が歌っているのは、私のことだ、と。


同時に目の前の雑踏が視界に入らなくなって、世界に節子さんと私の2人きりになった。

「せつこ、さん……」

うめき声のようにつぶやいた自分の声に滑稽さと、まだあなたを思っている愛しさを自覚する。
伸ばした手は、スクリーンにさえ届くわけもなく、虚空を切った。
スクリーンの中の節子さんが私を見た気がした。


-雪乃、待ってるよ-


強そうに見えて人一倍寂しがり屋で、誰より私のことを愛してくれた節子さん。
今すぐにでも駆け出してその胸に飛び込みたかった。
涙を流す権利さえないのにこぼれた涙を周りの人に見られたくなくてうつむくと、涙の先にあった買い物袋の存在に気付いた。


-そうだ、あの人が、待っているんだ-


「あの人」がもう、誰なのか私にはわからなくなっていた。
男の人だろうか、節子さんだろうか。

ただ一つわかったのは。この選択をしたのは私だ、だからあなたに会いに行くわけには、いかない。
2人の道は、私が離れるということで分かたれてしまったのだから。


(fin.)


というわけでオクターヴSSでした!




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