2009.01.10 (Sat)

ストウィチ設定資料集とシャッキーニSS『空の夢』

今日はストウィチの設定資料集の発売日!
20090110130503.jpg
喜び勇んで買いに行ったら置いてなくて店員さんに尋ねたらビニール巻いてる最中でした…!
開店間もなく行ったのが良くなかったんですね、私の気が逸りすぎたのが良くなかったんですね…でも買えました!
…そして読んでるうちに心が折れそうになりましたww
なんでかというと、この資料集にはSSが3本付いているんですが、そのうちの1本がちょっと前に書き終わってこの週末にUPしようと思ってたSSに似ていて…。。

でも、せっかくなので、載せます。
公式とは違う形、私はこういう流れがいいな、という妄想の産物なSSになりますが…続きからどうぞ!感想いただけると励みになります><

※なお、HP仕様はこちらからどうぞ!
【More・・・】



「ねえ、シャーリー。この前音速を超えたとき、どんなものが見えた?」
「え?」
ハンガーでストライカーを調整している私と、何が面白いのか少し離れて私の
作業を見ている君とのいつもの距離。
かちゃかちゃと整備の音と轟音が響く中、聞こえた君のこの質問に
なんだったかな、考え込んでしまった午後の昼下がり。



『空の夢』



「何って…なんだったかな……」
首をかしげる私に、ルッキーニが口を尖らせる。

「何だよーもったいぶらなくてもいいじゃないかー!」
「もったいぶってるわけじゃないんだけどな……思い出せないんだ。すぐに意識も失ってしまったし」
「……」

うわあ、信じられない、という風なルッキーニの表情にその頭に手をやってぐしゃぐしゃとかき乱す。

「信じられないー」

思ったことと同じこと言うなよ。

「整備だって私、ずっと手伝ってたのに、どんなだったか教えてもらえないなんて」
しょんぼりしてるルッキーニに申し訳なくて、髪をなでていた手を離すと、何か言わなくては、と口を開いた。

「あのな、ルッキーニ、これだけは覚えているんだ」
「……何?」
「空が、見えた」

ぽかん、とした表情のルッキーニによく動く顔だなあ、なんてぼんやりしたらすぐに怒られた。
「空が見えるのは当たり前でしょー!」
ぷい、とそっぽを向かれてしまって慌てる。

「ち、違う! からかってるんじゃなくて……」

本当に空の記憶しかないんだ。
見渡す限りの蒼穹に、自分自身がいる、その感覚だけが私の中に残っていた。


そう、そうなんだ。


「一言で言うなら…空と溶け合ってる自分がいた。私が、空だったんだ」

「…ふぅん……それでそれで?」
さっきまでとは打って変わった興味津々の顔に、やっぱり子供だなあ、と思って私はくすりと笑った。

「それから先は覚えてない。宮藤の方が良く知ってるだろう」
「そっかぁ……」

そう言ったきり、考え込んでしまったルッキーニに、考え込むなんて珍しいな、なんて思いながら、ストライカーの調整を続ける。

だいぶ使い込んだストライカーの傷ひとつひとつでさえも勲章のように感じる。
こいつは、間違いなく私の相棒だろう。
愛しくてそのメタリックな表面を手でなでていたら背中に声がかかった。


「ねえ、シャーリー。シャーリーの夢は叶ったわけだよね?」
「え……?」
驚いて振り向くと、ルッキーニが自分の服の裾を握って私の方を見上げていた。
「マッハを超えたかったんだよね?」
「…あ、あぁ……そうだな、夢は叶ったな」
「じゃぁ、ここからいなくなっちゃうの!?」
間髪入れない言葉と、目の前まで迫ったルッキーニの顔に私はたじろいだ。
見れば、目の端に少しだけ涙が溜まっていた。

「それは……」
「いなくなっちゃ、やだよ」
「お、おい、ルッキーニ……」
「やだかんね!」

そう言って駆け出したルッキーニの裾を反射的につかんだ。
力でルッキーニが叶うはずもなく、そのまま私の方に小さな体が飛んできた。

「おっと」

しっかりとキャッチすると、暴れるルッキーニの体を後ろから包み込んだ。

「大丈夫、大丈夫だよ、私はここにいる。どこにもいかないさ」
おとなしくなったルッキーニはそれでも頭をうなだれて小さな声でつぶやいた。
「でも……夢はかなえたんでしょ。夢を叶えるために、ウィッチーズに入ったんでしょ」
「それはまぁ、そうだけど…病み付きになりそうだからさ」
「……マッハを超えることに?」
「そう、溶け合うことに」
そういうと、ルッキーニは嬉しそうに笑顔をはじけさせた。

「よかったー! じゃぁ安心だ」
安心安心っと歌いながらハンガーを出て行くルッキーニの変容に驚きながら呆然と見送った。
我に返ると、この数分間でのルッキーニのころころと変わる表情を
思い返して笑いがこみ上げた。
1人のハンガーに自分の笑い声が響く。
ひとしきり笑った後、そのまま大の字に倒れた。
ハンガーの出口から見える空を見上げる。


あのときの空を、溶け合った自分を思い出して身震いがした。


だけど、違う感覚をも思い出す。
「溶け合いたいのは、空だけじゃないんだけどね」
そういった私の言葉は空へと溶け込んでいった。

(fin.)

こんな感じで、珍しく(これでも一応)甘いのを目指して書いてみました。
かつ、シャーリーをとにかくかっこよく、と…感じ出てるでしょうか?
時期はかぶるけど、内容はかぶってないし…ということで今日UPしました!
資料集の感想はまた後日書くと思います><
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14:30  |  雑記  |  トラックバック(0)

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