--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告

2008.11.14 (Fri)

エーゲルSS『空も飛べるはず』後編

昨日からの続き物のSSです。
ストライクウィッチーズより、エーゲルSSになります。

続きからどうぞw
【More・・・】
「……っ!」

目を覚ました私の視界に飛び込んできたのは星が瞬く夜空だった。

「気がついたか」
横になっている私の隣にはトゥルーデが座っていた。


「……」


瞬時に悟った、私は墜ちたのだと。それも…1番機を敵機と誤認し、逃亡して墜落した。
無傷のところをみると、大方トゥルーデが助けてくれたのだろう。
自分のふがいなさに腕で視界を封じる。すると、てっきり怒声をあげると思っていたトゥルーデの声が耳に優しく聞こえた。

「戦うのが、怖いか」
「……っ」

その言葉に視界を封じていた腕を取り払い、上半身を起こして私はトゥルーデを見た。

「そんな顔をするな」
トゥルーデは苦笑いをすると視線を焚き火へと移した。

「初めて飛ぶのなんてそんなものさ、私も初めての時は何もできないまま墜ちた」
「……」
なおも無言でトゥルーデを見つめる私を今度はきちんと見据えた。

「なぁ、ハルトマン、おまえは何のために飛ぶんだ?」
「……」

「守りたい人がいるんだろう?」
「…はい」

「……人を守るにはたくさんの方法がある。戦場じゃなくてもいいと思うんだ、だから」

一呼吸おいて、真摯な表情でトゥルーデが私の手を取った。

「死にたくなければ、国へ帰れ」
「……!」

すっ、その真剣な表情が崩れる。

「守りたい人が、待っている人がいるんだろう?」

言葉とは裏腹に優しい声音に何も言えずただ黙った。




夜の静寂に鈴虫の音が響くだけ、そういうときが幾ばくかすぎて。
私は重く口を開いた。

「バルクホルンさんは、」
「トゥルーデでいい。優れたパイロットに対しては階級が下であろうと敬意を払う」
「優れたパイロット…私がですか?」
「そうだ。確かに命令違反は禁則事項だが、ネウロイの攻撃を避けるときのとっさの動きは目を見張るものがあった」
真面目にいうものだから、やっぱりこの人は根からの軍人だ、とかすかに笑う。

「それで、なんだ?」
「トゥルーデ…は何故戦ってるの?」
「……お前と同じだよ、守りたい人がいる」
ほら、とトゥルーデが懐から出した写真にはトゥルーデとかわいらしい女の子が並んで写っていた。

「妹だ」
「……」
―この人も、

「妹を守るために、私は戦う」

―同じだ、

「唯一残った、私の家族だからな」

―この方法でしか、守れない、そんな、

「不器用だから、この方法しか思い浮かばなかったんだ」

そう言って笑うトゥルーデに泣きそうになった。



―改めて思う。この人も、同じだ。私と同じ痛みを抱えている―


そうして、私はさっきのトゥルーデの笑顔を思い返す。


―そうだ、この人にはああいう顔がよく似合う。根からの軍人だ、と思った私はどうかしていたのだろう―


「だから私は飛び続ける」


そう言って、私を見据えた決意のともる目を、私は一生忘れない。
僚機を、この人を、絶対に落とさせたりしない。妹を大切に思う、笑顔がこんなに似合う人を、戦わせては、いけない。


でも、彼女は飛ぶのだろう。
それしかできない、と生真面目な顔をしながら。
ならば、私はその背中を守る。
まだひよっこな私だから、まだまだ、伝えることはできないけれど。
気づいたら、今度は私がトゥルーデの手を握っていた。


伝われ、伝われ、
そんな思いを込めて握る。


トゥルーデは一瞬驚いた表情を浮かべた後、何がわかったのか、ありがとう、と小さく呟いた。


そう、これが私が初めて空を飛んだ日。
もう一つの私の戦う理由が出来た日-

(fin.)


ということでエーゲルSSでした!
今回、SSを書くにあたって学研M文庫の『不屈の鉄十字エース』という本を参考にしましたw
当時の風習や、事実を反映してます。

史実だと、エーリッヒの奥さんがウーシュなんですねw
固い絆なんだな、と思いました><

さて…もう図書館島まであと2日!
明日は表紙の公開などをしようと思います><



スポンサーサイト
17:03  |  SW SS  |  トラックバック(0)

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://jetgogo.blog103.fc2.com/tb.php/175-ad017e8c

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME | 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。